矯正は力学か?
皆さんが歯科矯正を考えるときどのように歯が動くか想像できますか?
歯は骨の中に歯根という根っこがあります。その根っこは骨に直接埋まっているわけでなく歯根膜という薄い膜でつながっています。
矯正力を加えると歯根膜が圧迫されたり引っ張られたりしますその作用により周囲の骨が壊されたり作られたりして少しずつ歯が動くのです。
それらの作用は細胞の代謝により行われるのです。
よって代謝を上げることでスムーズに歯が動き早く矯正が終わるのです。
しかしその代謝、特に骨の代謝速度は個人差が非常に大きいのです。
若い人は、全身の骨の細胞がすべて入れ替わるのに3年かかると言われています。
年齢が高くなるとそれが5~10年と言われています。
なので若い人ほど矯正が早く終わり、年齢が高いと矯正期間が長くなる理由となるのです。
しかし日々臨床していると若い10代なのになかなか動かない人に出会います。
いろいろ聞いてみると、たまにしかお風呂に入っていないまたは全く入らない人に多いことに気づきました。
お風呂とシャワーの違いを説明するとお風呂は水圧と浮力がかかります。その作用で血流が上がるのです。
血液が流れない所に代謝は生まれません。特に骨の内部は血液が流れにくい構造をしています。
よって当医院では矯正する前から毎日お湯船に20分以上入るように指導しています。
その事だけで急に歯が動き出した経験があります。
また代謝を妨げる食事も気を付けないといけません。
カテゴリー :