鼻呼吸の重要性
人間以外の動物は鼻呼吸をしています。人は言葉によるコミュニケーション能力が発達した過程で口で呼吸することを覚えてしまったといわれています。
ではなぜ口呼吸が悪いかというと、そもそも口は呼吸で使う器官でなかったので吸った空気をろ過したり加湿、加温したり、異物を取り除く機能を有していないことです。
口から吸った空気(空気中のほこりや菌などをろ過せず乾いた空気)が直接喉や気管粘膜に届いて慢性的に扁桃腺が腫れたりアデノイドが大きくなってしまたりします。それにより気道が狭くなり鼻呼吸しにくくなります。
一方鼻呼吸すると鼻の微細な粘膜には細かいひげのようなフィルター機能が備わっており空気中のチリ埃などをろ過し、細菌やウイルスも吸着して排出する能力を備えています。
さらに鼻呼吸するとその鼻粘膜から水分を受け取り加湿、加温した空気になって喉を通過することで気管、気管支に刺激を与えません。
吸った空気により脳を冷やす作用もあり言わば脳のラジエター(冷却装置)でもあります。鼻呼吸せずに口呼吸していると頭がぼーっとして集中力が出ないのはそのためと言われています。
吐くときも鼻を使うことで体内の重要な水分を外に逃がさない効果もあります。
歯科分野では、口呼吸で口が乾燥すると唾液による自浄作用が無くなるため虫歯や歯周病になってしまいます。
口呼吸することで食べ物と空気の入り口でもある喉周辺の免疫器官(扁桃腺など)が異常に大きくなったりしてそれが慢性化すると体に不具合を起こすと言われています。腎臓病、自己免疫疾患(リウマチ、膠原病、SLEなど)アレルギー疾患、歯周病、虫歯などはその一種です。
よって口呼吸は万病の元なのです。就学時までに出来れば治しておく事が重要です。
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